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Baby Princess(べびプリ)短編 「冬天が叶える病辱少女の願い」
メリークリスマス!!
12/28だけど勘弁して下さい。

本当はクリスマス直後に出そうと思ってたんですけど、一応12/26までべびプリ日記の更新があったのでそれを見てからにしようと思ってたらこんな時期に。

という事で、タイトルはこれ。

Baby Princess(べびプリ)短編

「冬天が叶える病辱少女の願い」

6000文字程度なので簡単に読める短編です。
こんだけ短いの書くのも珍しいなぁ、と我ながら思いましたが凄く忙しい中書いたのでこれが限界だったかも。あとタイトルが四字熟語を使ってませんが、時間が無くて四字熟語を吟味する時間がなかったためです。


「病辱少女の願いと拈華微笑の贈り物」

夏に発表した上の続編というか、一年後の話を書いてます。
というか時間軸が現代に戻ったような感じ。


ようは、

綿雪ちゃん×ミキちゃん

ですよ!
べびプリ一周年記念はイコール、ミキちゃんの一周忌!
ミキちゃんがすげぇ好きなので忘れずにこの日を待っておりました。


という事で、一周年記念おめでとう!!
っていうお祝いの言葉と共に、ミキちゃんに哀悼の意を示すと共に綿雪ちゃんが成長してるところを書きたかったというか、女の子だもんちょっとぐらい病んじゃう事だってあるよ!!
ユキちゃん、超可愛い!!


・・・という事です。

今作はグロ表現はゼロです。そこは安心家族計画です。
ほんのちょっぴり綿雪ちゃんが病んでますが、それはちゃんとアレしますので。

少しでも病んでる表現が苦手と言う方は申し訳ありませんが回避していただければと。


一応出てくるのは、
綿雪、氷柱がメイン。ヒカルがちょっとだけ。
そしてミキちゃんが・・・。


というキャストです。

ああ。言い忘れましたというか既に仕様なんですが、
百合です。百合百合です。
綿雪×氷柱です。
綿雪×ミキです。



簡単な短編なので、お正月の休みにでも如何でしょうか。

という事で、「続きを読む」で全文表示です。





「冬天が叶える病辱少女の願い」


昨夜降り積もった雪が浅く大地を染める。
吐息が白く染まり、飲み込む空気は冷気を含み、肺腑を冷やした。
アスファルト路面などは早々に雪が溶け、自動車が解けた雪と泥を撒き散らしながら走っていた。

クリスマスイブの降雪は緩やかで、優しく、控え目なものだった。
まるで翌日に外を歩く人を気遣うかのように。


綿雪と氷柱の歩く道は全てが白雪に包まれており、まだ誰の足跡も刻まれていない。
さくさく、と綿雪の小さな足が雪を踏み、前へ進む。
氷柱はその足跡を踏まないよう後に続く。

綿雪の小さな体には不似合いな大きなバッグが、小さな両手に揺れている。
自宅から出て行く時から、氷柱が代わりに持とうとするものの、綿雪は頑として譲らない。
結果として、氷柱は財布を入れた外出用に使うバックを持っているだけであり、今もまた目の前で一生懸命にその華奢な体を大きく揺らしながら前を行く綿雪を不安げに見つめ続けていた。
中身を考えれば、軽いとは言えない重量のはず―――

「ユキ・・・大丈夫?疲れたら、私が持つよ?」
そっと小さな背中に告げる。

「大丈夫―――ユキはもう元気、なんだから・・・このぐらい、平気・・・だよ」
僅かに振り返りながら、綿雪が言葉を返す。
肩を揺らしながら、その小さな口からは白い息が絶え間なく漏れ出ていた。

もう自宅を出てから何度目かも分からないやりとり―――結果は同じ。
決して、綿雪は荷物を渡さない。

電車に乗るために駅構内を移動する時も、歩道橋の階段を昇降する時でさえ、綿雪は氷柱の手を借りようとしなかった。自分自身に何事かを言い聞かせているようにも思える程に必死に頑張る綿雪を、氷柱は複雑な表情で見守る。


氷柱には、なぜ綿雪がこれ程までに一生懸命なのかも分かってはいた。

***

今朝、綿雪は一人で家を出て行こうとしていた。
大荷物を抱えて出て行こうとしていた所をヒカルが見つけて、何処に行くのかと尋ねると綿雪は電車に乗っても1時間以上かかるような場所を言った。
驚いたヒカルは綿雪が出て行こうとするのをその肩を掴んで引き止めていた。その物音を聞きつけた氷柱は、綿雪の姿を一目見て理解できた。
綿雪の瞳は、病院に入院していた頃と同じ妖光を纏っていた。
何かに憑かれた様に、すがり付く様に、真っ直ぐに色めく紅華の輝き。


十二月。
新しい家族である「お兄ちゃん」が増えてから、一年が経つ。

そして、入れ替わりに失われた存在もあった。
綿雪は忘れていなかった―――忘れられるわけもなかった。


だから・・・氷柱は綿雪を止めなかった。
せめて一緒に行かせて欲しかった・・・綿雪がそのまま迷子にならないように・・・。

ヒカルは綿雪と氷柱の真剣な目を見ると、二人の願いを聞き入れた。
二人にとってとても大切な事なのだと、理解できた。

「しょうがないな・・・みんなには内緒にしてやるよ。気をつけて行くんだぞ」

人差し指を立てて、お姉さんらしく言いつける。
それを見た綿雪は元気に返事をする―――その声は蕩けたような現実感の乏しい音。
ヒカルは氷柱の肩に腕を回し、その耳元に唇を寄せて小さな声で伝える。
「氷柱、必ず綿雪を連れて帰ってくるんだぞ。危なかったら直ぐに私に連絡しろよ、絶対に」
氷柱は無言で頷く。
氷柱の強い意思を確認したヒカルはその肩をそっと掴み、綿雪の方へと向き直らせる。

綿雪が氷柱の手を握る、氷柱もその手をしっかりと握り返す。

ヒカルもまた、綿雪の様子が心配だった。
本当なら自分も一緒に行きたいぐらいだが、氷柱に任せる事にした。
綿雪がどんな場所に行こうとしても、氷柱なら連れ帰る事が出来ると信じていた。

「よし、行って来い!」

凍えるような外気が吹き込む玄関で、ヒカルは二人の背中を見送った。


***


綿雪の足が止まる。

目前には身長を大きく上回る鉄柵の扉。冷え冷えとした空気の中、慄然と聳える真っ黒に塗られた鉄扉は実物以上に重く感じられる。
綿雪が一度荷物を降ろしてから扉に手をかけようとすると、後ろから氷柱の手が伸びる。
「このぐらいはお姉ちゃんにやらせて・・・」
軋んだ音と共に、開かれる扉。

外界と隔たれていたのは、黒い石塔が立ち並ぶ墓地。
静寂に包まれた死者の苑には雪化粧が施されていた。

綿雪が再び歩みだす。氷柱は扉を閉めるとその後を追う。
黒い石塔と純白の雪が構成する空間に、綿雪の荒い吐息が響いた。

入り口から50m程進んだ場所で、綿雪は足を止めた。
手に持っていたバックを雪を払った石段に置くと、綿雪はゆっくりとその笑顔を墓石に向ける。


「久しぶりだね、ミキちゃん」

綿雪の瞳が輝きに満たされる。
まるで長い間会っていなかった恋人を前にしたかのような憐憫を纏い、墓石に触れる。
「ずっと来られなくて、ごめんね」

綿雪の細い手指が墓石に積もった雪を優しく払っていく。
生前、毎晩交わっていたミキの艶やかな肌を撫でるのとまったく同じ手付き―――
みるみるうちに体温は奪われ、綿雪の指が固まってしまう。それでも、綿雪はひと時も止まらずに十指で墓石を愛撫する。

「寒かったよね、ミキちゃん。ユキが直ぐに綺麗にして、温めてあげるから・・・」
綿雪が震える指で持ってきた鞄のチャックを開き、中からタオルを取り出し、埃が残った墓石を更に丹念に磨き始める。

「ユキ・・・。私も、手伝うよ」

綿雪の夢幻に飲み込まれたような姿に何も言えずに立ち惚けていた氷柱がようやく、口に出せたのはそんな台詞だった。
氷柱が鞄の中からもう一枚のタオルを取り出して、墓石を磨くのを手伝うと、綿雪がにっこりと微笑む。

「ミキちゃん、氷柱ちゃんが一緒に綺麗にしてくれるって・・・良かったね、氷柱ちゃんは毎日私とお風呂に入って体を洗ってくれるんだよ・・・。ミキちゃんもきっと凄く綺麗になるよ」

綿雪の視線の先には氷柱が居た。しかし、映っているのは氷柱であるのか、ミキの姿であるのかは分からない。
綿雪の赤紫の両眼は万華鏡の如く複雑怪奇にして美麗な明滅に彩られていた。


一通り、墓の掃除が終わると綿雪は再び鞄の中に手を入れる。
「ミキちゃん、ミキちゃん!ユキね、一生懸命作ったんだよ。ミキちゃんと一緒に出来るように、クラスで一番長くて大きなのを作ったの!」

そう言って、綿雪が鞄から取り出したのは鮮やかな彩りから成る色紙を作った鎖飾り。綿雪が鞄から引っ張ると、するすると何処までも伸びる。綿雪は両手一杯になった飾りをミキの眠る墓石に巻きつけ始める。
「ミキちゃんが楽しみにしてたクリスマスパーティーだよ。学校で工作の時間に作ったユキ手作りの飾り・・・全部全部、ミキちゃんのために頑張ったんだよ。一杯、いっぱい、ユキが綺麗に可愛くしてあげるね♪」
綿雪は墓石から灯篭へと鎖飾りを伸ばし、器用に結びつける。

白と黒に満たされた墓地に、色彩が生まれる―――まるで夢現の境界線。
綿雪は鞄から次々と飾りを取りだす。色紙を丁寧に折って作られた造花、玩具の鈴を連ねた楓葉の蔦、虹色に輝くシャインロープ、手作りのホリー・ブッシュ。
その全てがミキの眠る墓石を美しく飾りつける。
綿雪は歓喜に満ちた笑顔を浮べつつ、時折ミキに話しかけながら楽しそうに飾り付けする。

氷柱はその姿を見つめる事しかできなかった。
綿雪が取り出した飾りは全てが昨晩、家族のクリスマスパーティーで使ったものだった。

キラキラと眩い幸せの欠片。

クリスマスパーティーでは喜色満面を浮かべていた綿雪は、大きなケーキを美味しそうに食べながら、今日の事を考えていたのだろうか―――氷柱は自分の無力さを痛感した。

誰より優しい綿雪が忘れる訳がないのだ。
今日は、彼女の命日なのだから。


****


全ての装飾が終わった頃には、墓石は煌びやかに光る塔のようだった。
供物を捧げる場所には三角に切ったショートケーキが置かれている、ミキの好きだったオレンジジュースも置かれている、ミキの好きだった絵本も洋服も髪飾りも靴も・・・昨年、ミキの私物を形見分けしてもらった綿雪がありったけ鞄に詰めて持って来ていた。

温かい色合いに満たされた墓石を前に綿雪が夢遊病者の如くミキと会話する。
「ミキちゃん、ユキは約束忘れてなかったよ。ずっとずっと、この日が来るのを待ってた。一緒にクリスマスパーティーしようねって・・・約束したもんね。一年間、ユキは頑張ったよ、ミキちゃんの分まで一生懸命頑張って小学校にも行ったよ、友達も沢山作ったよ」
綿雪がキラキラと輝く墓石に両手を回し、その小さな体では抱きしめきれない墓石に抱擁する。
返されるのは冷たく固い感触―――求めているのは温かく柔らかい肌。
「ミキちゃん、ミキちゃん・・・こんなに大好きなのに、どうして・・・」
綿雪は慈しむように墓石に全身を委ねる―――飲み込まれていく。
体温と共に血液そのものを墓石に吸い取られているような感覚。

「ミキちゃん・・・」

綿雪の唇が墓石に重ねられる。
ミキの呼気は感じられない、ミキの舌を味わえない。
どれ程綿雪の濡れた舌が愛撫しようとも、墓石は快楽に身を震わせてくれない。
あんなに好きだった、吐息の交接をミキは返してくれない。
綿雪の墓石を丁寧に舐める音だけが、寂寥たる墓地に刻まれる。

愛しい彼女の声が聞こえない。

『ユキちゃん、大好きだよ』
だから代わりに思い出す―――しかし脳裏に蘇る声は年月を増すごとに擦り減っていく。

どんなに愛していても、時間は無情にも過ぎ去っていき、綿雪の記憶に残るミキの声は徐々に削れてしまう。

いつか、思い出すこともできなくなってしまうのだろうか・・・。
それが、綿雪にとっては最も恐ろしい事だった。
綿雪は学校へ行く時は必ずミキの遺品を身に付けていった。長い髪を一つに結わえていたリボン、ミキの温もりが残っているカーディガン、一度も外へ出ることが出来なかった新品同様の靴、ミキが背負うはずだったランドセル・・・。

いつも一緒だよ。忘れない・・・忘れないよ。
誰もミキちゃんの事を思い出せなくても、私だけは絶対に忘れないよ。

ミキちゃん、大好きだよ。


飲み込まれてしまうような感覚、無限の崩落、どこまでも堕ちていける。
このまま全てを飲み込まれてしまった先に、ミキが居る。
そう思うと、綿雪の瞳からは悲涙が零れる。

―――この先にミキちゃんが居るのなら・・・ユキもそっちに行っても良い?

膝を着いて、墓石に膝枕をしてもらうように抱かれる。
そっと瞼を閉じる。真っ暗の視界の先にミキが居ると思うと闇が温かく感じられた。

―――今、行くね・・・ミキちゃん


****

「――キ!―――お願―――きて!」

虚ろな意識に途切れた声が聞こえた。
一体、何時から聞こえていたのだろうか―――ミキと話していた時から聞こえていたのかもしれない―――もっと前からかもしれない―――分からない。
その声は酷く怯えている。
とても懐かしい声―――そこに在る事が当然、と感じられる程に身近に感じる声。
決して断ち切られることの無い、強固な絆。

―――氷柱・・・お姉ちゃん・・・。


意識を暗闇に落とそうとした綿雪、その背中に温もりが感じられた。
優しい匂いが綿雪の心を呼び覚ます。

遠い場所から聞こえていた声がはっきりと聞こえた。
「ユキ!!」
氷柱が震える綿雪の体を全身で抱きしめていた。
凍えきった綿雪の体を氷柱の体温が温める。
「氷柱・・・ちゃん」
振り返った綿雪が蒼白となった唇を動かすと、氷柱が自らの唇を重ねる。
とても温かかった。
冷えた口内を氷柱の舌がくまなく温めてくれる。
綿雪が求めていた柔らかさも温もりも、氷柱が全て与えてくれた。


しばらくの間、二人で繋がった。
時間が止まったように感じられ、何時の間にか綿雪の涙は止まっていた。
代わりに、氷柱が泣いていた。

「・・・ユキ、駄目だよ・・・駄目。お願いだから、そっちには行かないで・・・。ユキが居なくなったら、私・・・」

綿雪の頬を氷柱の瞳から落ちる涙が叩いた。

温かい。
氷柱が綿雪の体を強く抱きしめる―――誰にも渡さないように。


****

思い出した。
大切な事、忘れていた事。

私は、ミキちゃんの分まで一生懸命生きなくっちゃ・・・。

これも、約束だよね。
ユキはいけない子だね、直ぐに約束を忘れちゃう・・・。

でも、こうして氷柱ちゃんが、家族のみんなが私を支えてくれる。

嬉しいよ、幸せだよ。
私は忘れないよ、ミキちゃんがくれた優しさも勇気も幸福も全部、氷柱ちゃんが居れば思い出せるよ。
だって、二人は同じ香りがするもの。


私がミキちゃんに会えるのは、精一杯頑張ってからだよね。
沢山沢山思い出を作ってから、会いに行くよ。
それまで、待っててね。


****


「氷柱お姉ちゃん、ごめんなさい」
綿雪は氷柱の胸に顔を埋めて言った。
「私には、氷柱ちゃんが居る、お兄ちゃんも居る、家族も居る。それは、凄く幸せな事なんだね。そこに居てくれるだけで、幸せなんだよ」
墓石に飲み込まれた熱が氷柱の肌と重なり蘇る。
「ユキは、いけない子だから直ぐに忘れちゃうけど・・・氷柱ちゃんが居れば何度でも思いだせるよ、何度でも頑張れるよ・・・」

綿雪が氷柱の頬に軽くキスをする。

「氷柱ちゃん、大好き」


****



二人でミキの墓に取り付けられた飾りを片付けて再び鞄にしまった。
蘇った白と黒の世界に埋没するミキの墓。

しかし、他の墓には無いものがあった。

綿雪と氷柱のリボンを一つずつ使って結ばれたホリーブッシュ。
墓石に首飾りのように取り付けられた葉に白雪が舞い落ちる。

クリスマスイブよりも本格的に降り出した雪が、街全体を白く染める。

「また、来るね。今度来るときは、お兄ちゃんを紹介してあげる。氷柱ちゃん、良いでしょう?だって、ミキちゃんに私の家族を紹介するのも約束していたんだもの」

「そうね。下僕―――じゃなくて、お兄ちゃんには私からしっかりお願いしてあげる」

舞い落ちる雪が、氷柱の手の平へ水滴を作る。
「じゃあ、帰ろっか。ホタが美味しいシチューを作ってくれてるはずよ」
大きな鞄を氷柱が抱える。
「あ、それはユキが・・・」
「良いの。私にだってお姉ちゃんらしいこと、させて欲しいな。ユキはしっかり甘えて良いんだよ」
優しい笑顔を綿雪に向ける氷柱。
それに答えるように綿雪は氷柱の手を握る。
「じゃあ、今日は沢山甘えちゃうね。氷柱ちゃんが、嫌って言っても止めてあげないぐらいに、気持ち良くしてあげる・・・。隣の立夏お姉ちゃんや蛍お姉ちゃんに声が聞こえないように、しっかり私の唇で塞いでてあげる・・・」
小悪魔のような微笑を浮かべる綿雪を見て、氷柱は少しばかり後悔を滲ませる苦笑いをした。


二人が駅に着く頃には、しんしんと積もる白雪が白銀世界を作り出していた。
氷柱が真っ白の空を見上げながら言う。
「ユキのお願い、サンタさんに届いたね」
「うん・・・とっても、綺麗」

ひらひらと舞い降りる、白金色を綿雪は両手で受け止める。
小さな幸せ、小さな奇跡。
綿雪がサンタクロースに願ったのは、大切な人達へのプレゼント。

―――ミキちゃんのところにも届いてるよね?

綿雪は氷柱と手を繋いだまま共に空を見上げながら祈った。

みんなが幸せでありますように。





珈琲みるく症候群
2008年12月28日
自作小説 | 14:45:52 | Comments(0)
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